マイホームの購入を検討されている方のなかには、資産価値も含めて考えるべきか、迷われている方もいらっしゃるかもしれません。
一方、資産価値に対する利用価値と呼ばれる基準をご存知でしょうか?
この利用価値という考え方を知ると、購入をより検討しやすくなるかもしれません。
今回はマイホーム購入における資産価値と利用価値の考え方を解説します。
マイホームの価値をはかる「資産価値」と「利用価値」とは?
資産価値とは、その不動産を資産として評価したときのどのくらいの価値になるかという基準のことで、市場での取引価格とおおよそ同じです。
評価額の計算方法としては、収益還元法、原価法、取引事例比較法などを組み合わせます。
駅近である、人気エリアである、一戸建てかマンションか、などの要素によって客観的に算出できます。
それに対して利用価値とは、その不動産を利用することによってどのくらいの便利さや快適さといった利益があるか、に着目した価値判断になります。
そのため、資産価値的には値下がりしやすい新築一戸建てでも、子育てに最適な住宅がほしい、家族構成に合わせられる、といった希望から考えると、住まい手にとって主観的に価値の高い不動産と言えます。
マイホーム購入の際の「資産価値」と「利用価値」、優先順位をどう考えるか
それでは実際にマイホームを購入するときに、この資産価値と利用価値の優先順位はどのように考えたらよいのでしょうか?
ひとつの基準となるのが、その家に住み続ける予定なのか、年数が経てば住み替えも検討するのか、という点です。
近年はライフステージの変化に合わせて家を住み替える、という考え方が広まってきています。
もし、「子どもが独立した後はコンパクトな家に住み替えたい」といったような希望がある場合、売却時のことも考えて資産価値を判断基準に検討してみましょう。
逆に、マイホームを持つのが夢だった、子育てのために環境を整えたいなどと考えられている場合、利用価値を優先してマイホーム選びをされるほうが、後々の後悔が少ないと言えます。
家にほしい機能を持たせる、進学などのタイミングに合わせて購入するなど、なぜ家がほしいかの条件を満たせる物件は、資産価値のみで考えていると購入タイミングを逃してしまうことがあります。