マイホーム購入を検討する際に、頭金の用意があるかどうかを聞かれることが多くあります。
しかし近年では、頭金なしでマイホーム購入を決意する方も少なくありません。
今回は、頭金なしで組める住宅ローンや、頭金なしの場合のメリットやデメリットについてご紹介します。
住宅購入時の頭金とは？頭金なしでも住宅ローンは組める？
頭金とは、ローンを利用して住宅を購入する際に、住宅価格の一部としてはじめに支払う代金のことです。
不動産購入の際に最初に支払う諸費用には、手付金や印紙税、登記費用、不動産業者への仲介手数料やローン契約にかかる手数料などもありますが、これらは頭金とは別のものです。
多くの住宅ローンでは、頭金としてある程度まとまった金額を自己資金で先に支払い、残りの金額を借り入れ、毎月返済していきます。
しかし近年は頭金なしで利用できる住宅ローンも増えています。
頭金なしの場合は住宅ローンの全額を借り入れるため「フルローン」と呼ばれており、審査が厳しめで、不動産の売却がしづらいのが懸念点です。
住宅ローンを頭金なしで組むメリットとは
低金利だと、頭金を支払っても支払総額に大きな差が生じません。
低金利が続いてきた近年は、頭金として大きな額を最初に払ってしまうよりも、手元に現金を残しておいたほうが良いと考える方が増えています。
手元の現金を貯蓄や運用に回して、予想外の出費に備えたり、生活防衛費に充てたりするほうが安心できるという方も多いです。
また、頭金の用意が必要なければ、早い時期からローンを組めるため、好条件の住宅の買い逃しや家賃への資金流出を防げます。
さらに、頭金を支払わないことで借り入れ額が大きくなっても、条件を満たせば住宅ローン控除を最大限に活用できる場合があります。
返済額を減らしたければ、住宅ローン控除期間が終わってから繰り上げ返済を利用するのも良いでしょう。
住宅ローンを頭金なしで組むデメリットとは
住宅価格のほぼ全額を借り入れることになるため、返済総額が大きくなります。
返済期間が長くなったり月々の支払いが多くなったりと、返済の負担が重くなるのは大きなデメリットといえるでしょう。
借り入れ額が大きいほど、返済不能になるリスクが高まるため、フルローンの住宅ローン審査は通常よりも厳しくおこなわれます。
フルローンの審査に通らなければ、頭金なしで住宅ローンは組めません。
また、返済総額が大きいと、返済期間中に住宅を売却したくでもできなくなることがあります。
売却するためにはローンを完済する必要があるためです。
住宅の売却価格でローン残債を上回っていれば問題ありませんが、下回っていれば貯金などの自己資金をローン残債に充てなくてはいけません。
まとめ
頭金なしでも利用できる住宅ローンがあります。
手元にまとまった現金を残すことが可能で、住宅ローン控除も活用できるため、低金利が続く状況では人気が高まっています。
しかし返済の負担が大きく、万が一の際に売却できない可能性があるなどデメリットもあるので、慎重な判断が必要です。
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